幹細胞を用いた難治性肝疾患の新規治療法の開発をめざして
肝臓は”沈黙の臓器”として知られ、アルコールやウイルス感染などさまざまな刺激による損傷を受けても、重篤化するまで症状が表面化しにくく、肝硬変や肝癌等の難治性疾患へと進行しやすいことが知られています。
幹細胞は、ノーベル賞の受賞で有名になったヒトinducible pluripotent stem cell (iPS細胞)のように、高い増殖能(自己複製能)と多分化能を併せ持つ細胞で、再生医療の鍵を握る細胞と考えられています。
当研究室では、肝臓の幹・前駆細胞の分離・培養技術の確立や、肝臓の機能を制御する遺伝子群の探索、ヒトiPS細胞からの高機能な肝細胞の誘導技術の開発を進めています。
今まで肝移植しか効果的な治療法のなかった難治性肝疾患に対して、新しい根治療法を確立するための研究を推進しています。